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エンジンオイルが空の状態で走行すると?高額修理のリスクも!

エンジン

エンジンオイルは自動車にとって非常に重要な油脂類になります。オイルを空の状態で走行させると、エンストやエンジンの焼き付きにより、高額修理もしくは廃車のリスクが発生してしまいます。

この記事ではエンジンオイルが入っていない状態での走行の危険性や、そのまま走った場合にはどうなるかについて解説していきます。エンジンオイルをきちんと管理して快適な走行をしましょう。

エンジンオイルを空の状態で走らせると焼き付きによる走行不能に陥る

結論として、エンジンオイルを空の状態で走らせていると、エンジンが焼き付き、走行中に停止する恐れがあります。そうなると自走不可の状態になるため、レッカーやけん引が必要になります。

仮に、修理をする場合でもエンジン内部の部品交換やエンジンの載せ替えといった重整備が発生。そうなると工賃、部品代含めて高額になります。最も手っ取り早いのが、クルマの乗り換えですが、予定していない急な出費となるので、非常に不便を強いられます。

そのため、エンジンオイルをこまめに点検をする必要があります。

エンジンが焼き付きをどうなるのか

エンジンが焼き付きを起こしてしまうと、エンジン内のピストンとシリンダーが癒着してエンジンがかからなくなってしまいます。走行不能に陥ってしまうため、クルマを動かすことができません。

エンジンオイルの役割はエンジン内部で動いている金属の潤滑です。内部のピストンやシリンダーが高速で動いており、絶えず摩擦が起きています。それら金属の間に油膜を作ることで金属の劣化や摩耗を防ぐことができます。そのエンジンオイルが空っぽになった場合には潤滑油としての役割が無くなり、高速で動く金属が摩擦により熱を持ちエンジン本体が焼き付いてしまうわけです。

エンジンからの異音や異臭を感じたらすぐにオイルをチェックする

予防策としては異音や異臭など日々の車の状態を気にして少しでも異変があったらメンテナンスをすることです。自分でできるメンテナンスとしては、オイルレベルゲージによるオイル量のチェック、ボンネットを開けたら異音や異臭などの確認です。

走行中に少しでも違和感があったらこれらチェックするようにしましょう。

関連記事:エンジンの異音の種類を原因・修理費用別で解説!自分でできるメンテナンス方法を伝授

オイルを空で走らせると高額修理になるケースがほとんど

オイルを空の状態で走行を続けると、エンジン焼き付きによる故障となります。そうなるとエンジン修理に高額な出費となるケースがほとんどです。工賃や部品代を含めて20万円ほどになると思います。

そうなっては、お金がないと修理も行えず、かといって車を買い替えるにしても安い買い物ではありません。なので前提として、オイル交換はマメに行うようにしてください。オイル交換だけでも5,000円もいかないくらいだと思います。

それで何十万の急な出費が抑えられるのであればオイル交換は安いものでしょう。

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エンジンが焼き付く前兆

エンジンが焼き付く前兆として、異音や異臭が主です。これらはエンジンオイルが足りていないこと以外にも、そのほか不具合に気づくこともできるので、不調の判断基準として抑えておきましょう。

エンジンからの異音

エンジンを掛けたときに「ガラガラ」「ゴロゴロ」など、濁音が付く系の異音はエンジンオイル不足によるところが多いです。より原因を特定する場合、アクセルペダルを踏み回転数の上下で、音が変化する場合はエンジンからの異音であると判断できます。

勘違いしやすい音として「カンカン」「カリカリ」などの甲高い音や「キュルキュル」「シャーシャー」と言った音も出ることがあります。これらはベルトや冷却水漏れなどによるオーバーヒートの前兆であることが多いので、そちらにも注意を払いましょう。

関連記事:エンジンの異音の種類を原因・修理費用別で解説!自分でできるメンテナンス方法を伝授

エンジンからの異臭

走行中に焦げた臭いがしてきた場合は、ほぼほぼエンジンの焼き付きが原因と考えていいでしょう。もし走行中に焦げ臭いと感じたら、早急にエンジンを止めて、オイル量をチェックしてください。オイルが無い場合がホームセンターなどで安いオイルでもいいのでオイルを入れて、しばらく走行してください。

整備工場などに持っていくと、そのまま修理になることがほとんどで高額修理となるケースがほとんどです。応急処置として、まずはオイルの補充および交換を実施するようにしましょう。軽度であればオイル交換で解決するケースもあります。

エンスト

エンジンの焼き付きが原因でエンストすることもあります。エンストした場合はほとんどが重症な場合です。その後、再度セルを回してエンジンがかかればいいのですが、どちらにせよエンジンへの負担が大きいことには変わりありません。こちらも異臭同様にオイル量のチェックなどから行ってください。

加速が遅くなる

オイルが少なくなることで、エンジン内の摩擦抵抗が増えスムーズにエンジンが回らなくなってしまいます。それにより加速が鈍くなるケースも考えられます。

毎日乗っていると気が付きにくい部分ですが、愛車の加速感も気にすると良いでしょう。

エンジンが焼き付いてしまった場合

エンジンは焼き付いて走行不能になった場合は廃車となるケースがほとんどです。修理も可能なのですが、オーバーホールや載せ替えといったどれも高額修理になるため、乗り換えを選ぶ人がほとんどになります。

エンジンオーバーホールや載せ替え

エンジンが焼き付いてしまった場合にはエンジン交換またはエンジンをバラしてのオーバーホールになります。ただしどちらの場合にも車種によりますが数十万円〜大きな車では100万円以上掛かります。エンジンが焼き付くというのはそもそもがかなりの重症なので大きな出費となります。エンジン焼き付きの前兆が見られた場合にはすぐに車を止めて整備工場へ連絡をしましょう。

廃車にする

焼き付いてどうしようもない場合はそのまま廃車を選ぶ人がほとんどです。よほど愛着があればいいのですが、日常の足としているユーザーはほとんどなので、焼き付きを起こして走行不能となった場合は廃車してしまう人がほとんどだと思います。

それでも次の車を探す期間や、車両購入費を考えると出費自体は修理大差ありません。前提としてエンジン不調が起こらないように日々のメンテナンスが必須となります。

エンジンオイルはなぜ減るの?

そもそも、エンジンオイルはなぜ減るのか疑問に思うことと思います。オイル自体、エンジンに不具合が無くても、微妙に減っていっています。今となっては珍しい2stエンジンでない限り、エンジンオイルが一緒に燃えるといったことはあまりないですが、エンジンによっては消費しやすい物も存在します。

また、10万キロを超す過走行により、エンジンの気密が保てずにオイルが一緒に燃えるケースもあります。過走行車の不具合も修理やメンテナンス次第で防げるものではありますが、正直10万キロを超す車に修理費用をかけるかは、個人によるところが多いです。

通常に使用していてもすこしづつエンジンオイルは減っていく

エンジンオイルは通常時にも少しづつ減ります。新車の状態ではあまり発生しないですが、車両を使用しているうちにエンジン内部のパーツも摩耗しエンジン内部の気密性が弱まりエンジンオイルが減る原因になります。またエンジンブレーキを掛けた時などにも、エンジン内の負圧が高まりエンジンオイルが燃焼室に吸い上げられるので燃焼しエンジンオイルが減る原因となります。ただ、これらの要因で減るエンジンオイルの量は少ないです。

エンジンオイル上がり

エンジン内部にあるピストンにはピストンリングというパーツがあります。これは上下に動くシリンダーをピストンリングとエンジンオイルでクッションの役割を果たしています。ただ、摩耗や損傷で隙間ができてしまうとエンジンオイルが燃焼室に入り込みます。すると燃焼室内でエンジンオイルは燃えてしまい、だんだんとエンジンオイルが減ってきます。これをエンジンオイル上がりと呼びます。

エンジンオイル下がり

エンジン燃焼室にはバルブを通して空気と燃料を送り込んでいます。バルブには排気バルブと吸気バルブがあります。吸気バルブで空気と燃料を送り込み、排気バルブは燃焼され発生したガスを排気します。この両方のバルブはそれぞれ動いており、バルブシールとエンジンオイルで摩擦を緩和しています。ただしエンジンオイル・バルブシールが劣化すると隙間ができそこから燃焼室にエンジンオイルが入ってしまいます。これをエンジンオイル下がりと呼びます。

エンジンオイル漏れ

エンジンからエンジンオイルが漏れることをエンジンオイル漏れと言います。エンジンオイルが漏れる原因はさまざまありますが、多いのはパッキンの劣化や事故・下回りを擦った時などにオイルパンを損傷した場合です。この場合はエンジンを回さなくてもどんどん漏れていき最悪のケースでは車両火災に繋がるケースもあります。エンジンルームの真下から液体が漏れていると思ったら要注意です。色が黒や茶色でにおいがある場合にはエンジンオイル漏れの可能性が高いです。

エンジンオイルが原因でエンジンが焼き付く他の要因

エンジンオイルの劣化

多額の修理費用が必要となるエンジンの焼き付き。エンジンオイルが空っぽになる以外でエンジンオイルが原因で焼き付きが発生するケースについてもお伝えします。まずはエンジンオイルの劣化です。エンジンオイルは1度入れたら劣化しないと思われている方もたまにいますが間違いです。後述しますが車を使用しているとエンジンオイルは常にエンジンの潤滑油として動いているので劣化します。エンジンオイルが劣化してくると潤滑油の働きが果たせなくなり、最終的にはエンジンが熱を持ち焼き付きの原因になります。

エンジンオイルの詰まり

エンジンオイルを交換しないことによるオイルの汚れなどがノズルに詰まりエンジンオイルが循環しない場合があります。またエンジンオイルは交換していてもオイルの汚れを取ってくれるフィルターの役割をするオイルエレメントを交換していなくて汚れが取りきれず詰まるケースもあります。どちらの場合もエンジンオイルが循環しなくなりエンジン焼き付きの原因になります。

なぜエンジンオイルは劣化するのか

熱による劣化

エンジンの内部を回っているだけのエンジンオイルがなぜ劣化するのか?主な3点を紹介します。まずは熱による劣化です。燃焼室で爆発を繰り返しているエンジンは高温になります。潤滑油の役目を果たしているエンジンオイルももちろん高温になり、100度以上の温度となります。高温になったエンジンオイルは劣化を進める大きな要因となります。

酸化による劣化

エンジンオイルは空気に触れると酸化します。エンジン内部に入ったからといって完全に密閉されているわけではないので少しづつ酸化します。そのため車を使う頻度が少なくてもエンジンオイルの劣化が止まることはありません。このような場合はエンジンオイルの交換を距離ではなく期間での交換管理が必要です。

スラッジによる劣化

スラッジとは燃焼室内で燃えたススのことを言います。スラッジはエンジンを回している以上どうしても発生してしまいます。それがエンジン内部に残らないようにエンジンオイルがスラッジをオイル内部で留めています。ただスラッジはどんどんオイル内部に溜まっていきますので、これが劣化の原因になります。

エンジンオイルはどのくらいで交換すれば良いのか

車により交換基準は異なる

エンジンオイルの交換基準は車種により異なります。詳しくは車に搭載されている取扱説明書を見るか整備工場で聞いて下さい。ただ多くの車の目安としては以下の場合が多いです。

  • ガソリン車:15,000km毎または1年
  • 軽自動車:10,000km毎または1年
  • ガソリン車・軽自動車(ターボ付き):5,000km毎または6ヶ月

ターボが付いている車はエンジンも高回転になり発熱も大きくエンジンオイルにも負荷が高い為、エンジンオイルの交換頻度が多くなります。

シビアコンディションの場合は早めの交換を

上記交換が目安となりますが、シビアコンディションの場合にはもう少し早い交換が必要です。シビアコンディションとは以下の場合を指します。

  • 短距離での走行が多い。
  • 長時間のアイドリングが多い。
  • 山道や登坂車線などでの走行が多い。
  • 悪路走行が多い。

このような走行が多い場合には通常の交換基準の半分でのエンジンオイル交換が必要となります。都心部での走行が多い場合にはシビアコンディションに当てはまるケースが多いです。またストップ&ゴーのような使い方が多い場合にもシビアコンディションになります。

エンジンオイルが空っぽ・劣化の前にオイル交換を

エンジンオイルが空っぽではすぐにエンジンが焼き付いてしまいます。またからっぽでなくても劣化していたり、エンジンオイルが少なくなると焼き付きの危険性が上がることが分かったと思います。車を使用する上でエンジンオイルは重要な役割を果たします。ぜひ安全で快適に車を使用する上でもエンジンオイルの交換は定期的に実施しましょう。交換タイミングが分からなかったり、エンジンの調子が良くないなど気づいた点があった際には整備工場への連絡をお願いします。

この記事を書いた人

こんにちは!メカラブ編集部です!現役整備士として現場で整備に携わっていて、そこで培った経験や実際のお客さんとのやり取りなどを通して、記事に落とし込んでいます。現場目線のリアルな生きた情報を届けることをモットーに記事を書いているので、自動車大好きな方はぜひご参考にしてください!

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